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VBAエンジニアとは?将来性や仕事内容、必要なスキル、おすすめの資格を紹介

公開日:2025/04/11最終更新日:2025/05/19

990年代初頭に登場し、Microsoft Office製品の自動化やカスタマイズに広く使われてきたVBA(Visual Basic for Applications)。歴史の長いプログラミング言語であり、今日まで、データ処理や報告作業の自動化において重要な役割を果たしています。本記事ではそんなVBAを専門に扱う、VBAエンジニアの将来性や仕事内容、必要なスキル、役立つ資格について詳しく紹介 をします。VBAエンジニアについて気になる方は、ぜひ参考にしてください。


1.VBAエンジニアとは

VBAエンジニアとは、上述したVBAというプログラミング言語を使用して仕事をするエンジニアのことを指します。VBAはもともとマイクロソフトが開発したプログラミング言語で、ExcelやAccessなどのオフィスソフトウェアを自動で操作するスクリプトを作成することが可能な言語です。


2.VBAエンジニアの仕事内容

では、具体的にVBAエンジニアにはどんな仕事内容があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。


VBAでのマクロの開発と管理

ExcelやAccessなどMicrosoft Officeのソフトウェアでマクロを開発・管理を行います。マクロの開発とは、繰り返し行う作業を自動化したり、特定の条件下で特定のアクションを実行したりするためのコードを作成することで、効率化と作業の正確性が向上させることができます。


データ分析とレポート作成の自動化

データの集計・分析とレポート作成は、ビジネスの効率と精度を向上させるために欠かせません。VBAを使って作業を自動化することで、人間が手動で行うよりも早く、正確で、効率的に行うことが可能となります。また自動化によりミスを減らせるため、結果として品質も向上します。


ユーザー定義関数の作成

VBAエンジニアは特定のタスクを実行するために、一般的には存在しないユーザー定義の関数を作成します。そのため、特定のビジネス要件により適した機能を持つユーザー定義関数を作成し、作業の効率を向上します。


フォームとインターフェースの開発

ユーザーエクスペリエンスを向上させるために、形や機能をカスタマイズしたフォームやインターフェースも開発します。ユーザーフレンドリーなインターフェースは、ソフトウェアの使用者にとって重要なため、そのための設計と開発はVBAエンジニアの重要な仕事の一つです。


システム統合と自動化

VBAを使用して異なるシステムを統合したり、手動で行われていたプロセスを自動化したりすることもVBAエンジニアの仕事です。結合や児童かによってビジネスの効率を向上させ、作業の一貫性を確保し、時間とコストの節約に貢献します。


3.VBAエンジニアの現状と将来性

歴史の長いVBAですが、テクノロジーの進化に伴い、より現代的なプログラミング言語やツールが登場するなか「古典的」と見なされることもあります。新規開発での採用も頻繁には行われておらず、新しい技術、新しい思想に基づくシステム開発が求められる昨今では、VBAを採用する企業は少なくなっているのが現状です。


しかしながら、VBAによって作られた既存の業務システムが、いまだ数多く稼働しており、システムの保守や改良、デバッグのためにVBAエンジニアの需要はまだまだなくならないといえます。また、プロジェクトを通じて得たVBAエンジニアのスキルや経験は、別の新しい技術を学んだり、別分野のエンジニアとして働く際に役立つため、VBAエンジニアとして活躍することは自身のキャリアアップを支える土台づくりにもなります。


4.VBAエンジニアに必要なスキル

では、実際にVBAエンジニアになるためには、どのようなスキルが必要でしょうか。


VBAの専門知識

VBAエンジニアとして、VBAの専門知識は欠かせません。VBAの文法や関数、オブジェクト操作、エラーハンドリングなど、まずは基本的なプログラミングスキルを身につけることが大切です。


Excelスキル

次に必要なのがExcelスキルです。Excelはデータ分析からスケジューリング、経営資源の最適化まで多岐にわたる業務プロセスをサポートしているため、VBAと組み合わせることで、より高度な業務自動化を実現できます。そのためには、Excelの基本操作はもちろん、関数やピボットテーブル、グラフの作成方法などを熟知しておくことが必要です。


データベース管理の知識

情報を整理・管理するためのシステムである、データベース管理の知識があることも大きな武器となります。VBAエンジニアはデータベースと連携し、必要なデータを取得・変更・削除するためのプログラムを作成します。そのため、主要なデータベースの種類や違い、SQLというデータベース言語の基本的な知識を身につけることが重要です。


問題解決能力

組織の業務を効率化するためには、問題の特定と解決能力も求められます。具体的には、問題の本質を捉え、論理的な思考で解にたどり着く能力や、クリエイティブなアイデアで新たな解決策を導く思考力が必要です。


コミュニケーション能力

VBAエンジニアは、システム開発を行うチーム内だけでなく、他の部署やクライアントとも積極的にコミュニケーションを取らなければなりません。そのため、具体的な要望を明確に理解し、自身のアイデアや進捗状況を適切に伝えるコミュニケーション能力が求められます。


5.VBAエンジニアに役立つ資格

VBAエンジニアとしてスキルアップやキャリアアップをするためには、どんな資格を保有していると役立つでしょうか。


Microsoft Office Specialist (MOS)

Microsoft Office製品の知識とスキルを証明する国際的な資格です。その中でも、ExcelやAccessに関するMOS資格は、VBAエンジニアとして業務を進める上でとても有効です。資格取得の際に培った知識を、VBAと組み合わせることでより効率的な操作や分析が可能となります。


Microsoft Certified: Data Analyst Associate

Power BIを使用したビジネス分析スキルを証明する資格です。VBAエンジニアは日々の業務の中で大量のデータを扱うため、データを効率よく分析し、ビジュアル化する能力は、自身のエンジニアとしての価値をより高めてくれるものになります。


Microsoft Technology Associate (MTA)

IT業界への第一歩を踏み出す人々を対象にした資格です。幅広いIT技術の基本知識をもつことを証明するため、取得に向けた学習を通じて、VBAを含めたソフトウェア開発の基礎を身につけることができます。


Certified Information Systems Auditor (CISA)

情報システム監査の知識と実践的な技能を証明する資格です。VBAエンジニアとしてシステム開発に携わるうえで、自分自身の開発したシステムを適切に監査し、問題箇所を修正する能力は必須なため、保有していることでクライアントへのアピールにもつながります。


Project Management Professional (PMP)

プロジェクトマネジメントの知識とスキルを証明する資格です。VBAエンジニアとして単なるメンバーとしての技術者から、プロジェクトをリードするポジションを目指す際には、プロジェクト全体を俯瞰し計画・遂行できる能力が求められるため、PMPの取得を通じてマネジメントスキルを養うことができます。


6.VBAと最新技術の融合で唯一無二のエンジニアへ

アップデートと競争が速いIT業界において、VBAエンジニアは依然として重要な役割を担っています。VBA環境のメンテナンスとサポートのニーズが続く限り、VBAエンジニアの役割は存続し続けるでしょう。しかし、新しい技術の台頭と競争に対応するためには、絶えずスキルアップし、柔軟に適応していくことは欠かせません。常に自身の知識やスキルを更新していくことで、多種多様なクライアントのニーズに応え、価値を提供し続けることができる。そんな唯一無二のエンジニアとして、業界や企業から求められるエンジニアへと成長することができるでしょう。


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